光線路保守支援システムの概要

光線路保守支援システムは、FTTHを構成する光線路網において、その建設工事時の試験稼働と開通後の保守稼働の削減、および通信障害が発生した際の復旧時間の短縮などを目的とし、以下の機能を有するシステムです。

①光線路建設工事や支障移転工事において、心線対照、およびOTDR試験、光損失試験を遠隔自動で行う。

②通信障害発生時に、その原因となっている光線路上の故障発生位置を遠隔自動で特定する。

③定期的な光OTDR試験を実施することで、地下クロージャ内の浸水発生を遠隔監視して検出する。

光線路保守支援システムは、以下の製品群で構成されています。
(尚、各製品の詳細については、本カタログ内の製品紹介ページを参照下さい。)

光試験装置(OTM3)

NTTビル内に設置され、光線路(光ファイバ)内にOTDR光を監視光として入射し、その戻ってくる光強度を時間分析することにより、光ファイバの接続損失・反射レベル等を測定、また断線等が発生した場合はその位置(距離)を測定する装置。

心線選択装置(ファイバセレクタ):

光試験装置からの制御信号により、光試験装置に繋がった光ファイバを移動させて、加入者側に繋がる多数の光ファイバ心線の中から任意の心線を選択して接続する装置。

光モジュール(光カプラユニット/Dモジュール)

光モジュールには光カプラが内蔵されており、OLT/ONUからの通信光と、光試験装置から心線選択装置を経由した監視光を合分波するモジュール。

浸水検知モジュール:

地下クロージャー内に設置され、浸水が発生すると内部部材が膨張して光ファイバに曲げ損失増を発生させ、その損失増(=浸水)を光試験装置によるOTDR試験にて遠隔監視できるモジュール。

波長選択ターミネーション(フィルタ入り現地組立型コネクタ):

加入者宅に設置され、NTTビルから混在して送られてきた通信光と監視光の中から監視光のみを反射・遮断し、通信光のみを透過させるフィルタを内蔵したコネクタ。